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トム・ハンクスが、ポール・グリーングラスが、ビリー・レイが・・・。
この映画を通して、伝えたかったことは、なんだったのでしょう。
私は、自分を見つめ直すことの重要性を、再認識しました。
『キャプテン・フィリップス』は
2013年に作られた、アメリカ映画です。
監督は、ポール・グリーングラス。
出演は、トム・ハンクス、バーカッド・アブディ、バーカッド・アブディラマン、ファイサル・アメッド、マハト・M・アリ、マイケル・チャーナス、コーリイ・ジョンソン、デヴィッド・ウォーショフスキー、ユル・ヴァスケス、キャサリン・キーナーほか。
原作は、貨物船の船長であるリチャード・フィリップスが、ステファン・タルティと共同執筆した『キャプテンの責務』。
脚本は、ビリー・レイです。
コンテナ船マースク・アラバマ号は、ケニアに物資を運ぶため、インド洋を航行していました。
それは、いつもと変わらぬ航海でしたが、ソマリア海域に入った途端、事態は一変。
突如、海賊船が現れて・・・。
実話を基にして、作られた映画です。
アメリカ船籍の輸送船長、フィリップス。
アメリカ、バーモント州のアンダーヒル。
リチャード・フィリップスは、妻と自家用車で、空港に向かっていました。
車中で2人は、いろんなことを話します。
家族のこと、これからの先のこと・・・。
彼は、商船員です。
次の仕事は、マースク・アラバマ号の船長として、オマーンからケニアまで、生活必需品を運ぶことでした。
船長予定表に記載されている、オマーンのサラーラ港を出港する日は、2009年4月1日。
ジブチを経由し、ケニアのモンバサ港に向かう予定でした。
ソマリアの漁師、ムセ。
一方、その頃。
東アフリカ、ソマリアのエイル。
漁師のムセは、家で寝ていました。
ソマリアの漁師たちには、さまざまな事情があり、漁獲で生計を立てることは、不可能だったのです。
そこへ。土煙を巻き上げながら、武装した一団がやって来て、こう怒鳴りました。
「何してる!
海に出ろと、命令したはずだ。
金を稼がないで、どうする!」
みんなを代表して、長老が答えます。
「先週、1隻やった」
「先週?
ボスは今日、金が要るんだよ!
新しい船を襲え。将軍の命令だ。
さっさと、仕事に取りかかれ!」
彼らの、ボスからの命令でした。
海に出て、金を稼ぐ=海賊行為、だったのです。
現実は、本当にシビアです。
映画の終盤、こんなセリフもありました。
「もう大丈夫。もう終わったのよ」
たしかに、マースク・アラバマ号事件は、終わりました。
だけど私の、心の中のモヤモヤが消えません。
なぜならば、「1つをカワせば、すぐ次にぶつかる」から・・・。
根本的なことは、解決していないのです。
監督のポール・グリーングラスも、脚本のビリー・レイも、社会派の作品を手掛けることでも、定評のある映画人だと聞きました。
とは言っても、現実に起こった事件を基にして映画を作るのは、いつだって困難を極めるだろうなと思います。
社会派と呼ばれる映画は、私たちに気付きを与えてくれる作品だと、実感しました。
どんな事情があろうとも、何かや誰かを、故意に傷つけることは、許されないと思うんです。
私は、たとえ無意識だろうと、そんな事していないかな?
あらためて、自分自身を見つめ直すキッカケを、もらったような気持ちになりました。