おいしそうなスイーツが印象的な映画。【合葬】義母上たちが食べてた大福&柾之助が食べた串だんご。

その場面は、ほんのわずかな時間でしたが、強烈な印象を受けました。

食べ物が美味しそうに見える映画が大好きな私。
毎月25日はプリンの日ですね。
今回は、『合葬』の名場面をご紹介いたしましょう。

『合葬』とは?

幕末。
将軍の警護と江戸市中を守るために、彰義隊(しょうぎたい)が結成されました。

急激な時代の変化に翻弄されてゆく人々を描いた、杉浦日向子の傑作漫画
『合葬』。
柳楽優弥と瀬戸康史のW主演、岡山天音やオダギリジョーほか多彩なキャストで映画化した、青春時代劇とも言える映画です。

大福と義母上と義祖母様。

映画の、ほんと序盤のワンシーンです。
このあと、あっという間に場面展開してしまうんですが、そのインパクトたるや絶大なんです。

食べてる人は、八代続いた笠井家の奥方様と、その母上様。

すっごくワルそうなお顔で、パクパク&ムシャムシャほおばってるんですが・・・。
実にモッチリとした、美味しそうな大福なんです。

お歯黒なのか、あんこなのか、分かりません。
清々した気分だから?
単に美味しいだけなのか?
それすら謎なくらいの、ニッコニコ

いろんなところが引っ掛かります。
だって、この日は。
ご当主笠井殿が、突然お亡くなりになったばかりなんです。

「いま一度、徳川の威信を取り戻すのじゃ!」

酒宴の席で、こう言って、ささいな事から抜刀した笠井殿。
周りは、止めたり、おびえたり。
揉み合ううちに刀が刺さり、自死とも事故死とも定まりません。

「そなたのような男を養子とした、我らが愚挙。」

なかなか厳しいセリフですね。
言っているのは、義母上。
言われてるのは、柾之助(まさのすけ)です。

「実に、仲の悪い夫婦だった」笠井殿と奥方様。
九代目の笠井家当主となるはずだった柾之助は、「もともと持参金目当ての養子」だったのでした。

義母上は、柾之助に仇討ちするよう言い聞かせ・・・。
柾之助は、しぶしぶ承知して、笠井家を後にするんです。

そして、件の大福シーン。

こんなやり取り、からの大福なのに、美味しそうに見えるなんて・・・。

ニッコニコのご機嫌な面持ちで大福を食べる、義母上を演じた峯村リエさん。

圧倒的なすさまじさ
ド迫力。
出演シーンはここだけなのが不思議なくらい、記憶に残る名場面でございました。

義祖母様の唐突な、「なむあみだぶ・・・。なむあみだ・・・」も、衝撃的だったなあ。

柾之助が茶屋で食べてた、串だんご。

そんなこんなで笠井家を出た、柾之助。
仇討ちするにも微妙ないさかいでしたし。

しょせんは「体のいい厄介払いだよ」と、「いつかはこうして追い出すつもりだったのさ」と、観念しておりました。

とりあえず、茶屋でお団子でも食べようって思ったんでしょうね。

ハッキリと写らないんですが、おそらく三色団子だと思われます。

何の変哲もない、ごく平凡な串だんごなのに・・・。
一緒に食べたくなるような、素朴で美味しそうなお団子でした。

柾之助を演じているのは、瀬戸康史さん。
美味しそうなものを美味しそうに食べる役者さんって、素敵だなあ。

途方に暮れるとき、とりあえず何か食べる。
何気に生命力を感じさせる表現だなあと思いました。

『合葬』は

2015年に公開された、日本映画です。
監督は、小林達夫。
出演は、柳楽優弥、瀬戸康史、岡山天音、オダギリジョー、隆大介、飴屋法水、井之脇海、門脇麦、桜井美南、高山侑子、峯村リエ、小市慢太郎、りりィほか。
ナレーションは、カヒミ・カリィ。

原作は、杉浦日向子の『合葬』。
脚本は、渡辺あや。
音楽は、ASA-CHANG&巡礼。
劇中笛演奏は、福原覚です。


はろこ

柾之助は、感情をあらわにするタイプではないのですが・・・。
映画の中盤、ある人の胸ぐらをつかむシーンがあります。
今思うと、柾之助の運命というか、物語の結末に、大きく関わっているのかもしれませんね。
ネタバレになってしまうので、これらの名場面については、改めさせて下さいませ。