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何回も観てるのに、あらすじも覚えてるのに、声を出して笑ったり、ひどい行いに腹立たしくなったり、しばしば感傷的になってしまいました。
『ルパン三世 カリオストロの城』は
1979年に公開された 日本のアニメーション映画です。
テレビアニメ「ルパン三世」の劇場映画シリーズ第2作。
監督は、宮崎駿。
声の出演は、山田康雄、小林清志、井上真樹夫、納谷悟朗、島本須美、増山江威子ほか。
脚本は、宮崎駿監督と山崎晴哉が共同執筆しました。
作画監督は、大塚康生。
音楽は、大野雄二。
原作は、モンキーパンチです。
ルパン三世と次元大介は、とある国営カジノでのひと仕事を成功させて、上機嫌で逃走中。だったのですが、それは精巧に作られたニセ札、ゴート札でした。
次のターゲットめざして愛車を走らせる、ルパンと次元。
そこは、カリオストロ公国でした・・・。
愛車もジャケットも スタイリッシュです。
ルパン三世といえば、赤色のジャケットなイメージの方も多いかも知れません。この作品のルパンが着ているジャケットは、青みがかった緑色です。
だから、という訳ではありませんが、いつもよりイケメン度が増しているルパンに、あんまり違和感は感じません。
ストーリーと相まって、この映画のルパンは、すごくカッコいいです。
ルパン三世の愛車は?と聞いたら、答えが割れることもありますね。いろんな車に乗って登場します。次元の愛車や峰不二子のバイクも、バラエティーに富んでますね。
この作品でも、日本のパトカーやカリオストロ伯爵のオートジャイロなど、さまざまなのりものが登場するのですが・・・。
そういえば、宮崎監督が手掛けた作品では、空を飛ぶ場面も印象的ですね。
余談が過ぎました。
この映画での ルパンの愛車は、黄色のフィアット500です。
普通に走っていても、かわいくてカッコいいですが、いざカーチェイスとなった時の走りっぷりも最高でした。
その前の、タイヤ交換のシーンも細かいところまで描写されていて、味がありました。細かいところというと、ボロボロになった車体が、テープのようなもので応急処置してあるカットも好きです。
頭に来るけど分かりやすい悪役、カリオストロ伯爵。
立ち居振舞いはスマートです。伯爵って何才なんでしょうか。石田太郎さんが演じました。
「カリオストロの、光と影」に、よっぽど恨み辛みがあるのでしょうね。ほんとうにイヤなヤツです。
もう少しクラリスに思いやりを持ったって、バチは当たらないと思うのですが、そうじゃないからこその、見事な悪役っぷりです。
執事のジョドーもそうでしたが、クラリスが怪我をしそうになっても、お構いなし。めっちゃ腹が立ちますが、あっぱれな悪者ぶりのおかげで、最終的には観ている私のウサを晴らしてくれました。
いつもの「ルパン三世」っぽく無いところも、見所のひとつ。
高い塔のてっぺんに閉じ込められた、クラリス。城内に忍び込んだルパンは、クラリスを捜す途中で、仕事中の不二子と鉢合わせます。いつも通りの軽いノリでしたが、クラリスの居どころを聞いたとたん、あっという間に姿を消しました。画面に映らない真剣さが、カッコいい。
この映画を前に観た頃は、ボルダリングを知りませんでした。ルパンが、壁や屋根をよじ登るのはフィクションでも無理があるよな、と感じていました。前言撤回です。ごめんなさい。まるっきり無理ではないかも知れませんね。
・・・もしかしたら。壁を垂直にダッシュしたり、大ジャンプで塔から塔へ飛び移れたり、人は出来るようになるのかも知れません。
私は、映画『未来少年コナン』も好きです。コナンがラナを救うため、走ったり跳んだりする場面も好きでした。
コナンよりもおじさまなルパンの頑張る姿は、感動的なのに爆笑してしまうのです。
五ェ門の登場シーンは、雨でした。笠だけ被っている姿から、剣に生きる五ェ門らしさを感じます。ルパンと次元に合流する頃には雨あがるのも、いいですね。
そんな五ェ門が、クラリスを見送ったあと「可憐だ・・・」と思わず呟いて、顔を赤らめます。観ている私まで「お前もな」と思わず呟いてしまいました。
「次元様」と呼ばれて張りきる次元も、頼もしくカッコかわいいです。
音楽が素晴らしい。
前述の場面もそうですが、主題曲だけでなく珠玉のメロディがBGMとなり、効果的に途切れたりアレンジが変わったり、状況にピッタリ、臨場感は あふれんばかり。
大野雄二さんは、とても著名な音楽家です。
『犬神家の一族』や『人間の証明』『野生の証明』も手掛けておられます。
映画音楽は、時としてなにものにも代えがたい表現力を発揮します。
数々の名演技・名台詞・名演出とともに、この作品に欠かせない、素晴らしい音楽の数々でした。
主題歌『炎のたからもの』は名曲です。
作詞は橋本淳、作曲は大野雄二。女性シンガー、ボビーの『炎のたからもの』を聞くと、胸が苦しくなるほど切なくて、泣いてしまいそうになります。
守られるだけじゃない。可憐で勇敢なクラリス。
なんて素敵なんでしょう。クラリスこそ正に人類の宝。ルパンの気持ちが、痛いほど分かります。
クラリスの前では、よりカッコいいルパン。感傷的なルパンを、ほっといてくれたり見守ったりする次元。頼もしい仲間、五ェ門。
職務に忠実で、粋な計らいとのバランスも絶妙な銭形のとっつあん。闘う姿も美しく、時には背中も押してくれる不二子。
「なんと気持ちのいい連中だろう」
泣いてしまうのを こらえるのが たいへんでした。
間違いなく、名作です。