映画【帝一の國】好青年すぎる大鷹弾!ミステリアスな森園億人!竹内涼真と千葉雄大の好演も光る映画

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いい人すぎて爽やかすぎて、かえって怪しい大鷹弾
おとなしそうで控えめだけど、勝負!になると豹変する森園億人

個性的なキャラを演じた、俳優陣の好演にも、惹きつけられてしまいます。

『帝一の國』は、こんな映画です。

昭和の日本。
超名門校として、全国にその名を轟かせている、海帝高校
東京都内にある、この私立の中高一貫制男子高は、政財界に強力なコネを持っています。

要するに海帝高校の生徒会長になった者は、日本一の国立大学への入学が約束され、将来政界入りを果たした際、閣僚になることを確約されたも同然なのです。

主人公の赤場帝一は、いずれ自分の国を作るため、まずは必ず生徒会長になる!と、野望への第一歩を踏み出しますが・・・。

個性的な登場人物が多すぎる。

映画に登場する生徒会長選挙は、2回。
どちらも白熱した戦いです。
しかも、次期&次次期生徒会長候補者が、揃いも揃って超個性的

正義の男、大鷹弾(おおたか だん)。

次次期生徒会長候補の大鷹弾。
主人公の帝一とは、同い年。
初登場時は、高校1年生です。

外部入学は超難関な、中高一貫の海帝高校。
彼は、ほぼ満点で合格するほど成績優秀

その上、とても人望があります。
明るく律儀で正直な、好青年を絵に描いたような人。

家庭料理の腕も一流なんですよね。

敵意むき出し&絶賛あら探し中の帝一が、親友榊原光明と共に、大鷹家にお邪魔するシーン。
なりゆきで、お夕飯をごちそうになるんですが・・・。

光明にも勧められ、渋々ひとくち食べた途端に「うまいっ!」。
帝一の箸が止まらないので、すごく美味しいんでしょうね。

鶏の唐揚げと・・・。
あれはコロッケかな?
真ん丸で大きくて、こんがり揚がってホントに美味しそう。

私も食べたい!
「うまいっ!」って言いたい!
すっかり腹ペコになってしまいました。

こんなにいい人、存在するのかな?

「オレは、正しい道で勝つ」
大鷹弾のキャッチフレーズでしょうか。

確かに彼は少年漫画のヒーローそのもの。
仁義礼智信(じんぎれいちしん)すべて併せ持ってると、私も異論ありません。

・・・けれども。
いくらフィクションだからって、こんなにいい人、いるんだろうか?
非の打ち所が見当たらなすぎて、逆に警戒してしまう。

今に本性が暴かれるのか?
裏の顔が、あらわれるのか?
勝手にヒヤヒヤ&ドキドキしました。

出演シーンはもちろんですが・・・。
画面に登場していなくても、大鷹弾のエピソードには、より集中してしまうのです。

戦術の男、森園億人(もりぞの おくと)。

次期生徒会長候補の森園億人。
帝一や大鷹弾の、一学年先輩です。

理知的で、野心なんてカケラも持ってなさそうな、温厚で控えめな、おとなしい人。

帝一と違って、どうしても生徒会長になりたい、という訳ではないんです。
むしろ会長選挙の歪みをぶっ壊そうとする
良識ある人だと思うんです。

利己的な行為からじゃなく、海帝高校をより良い学校にしたいと考えているのです。

・・・ところが、政財界に強力なコネを持ってるような学校です。
それを目当てに入学する者も多いでしょう。
改革なんてされたら困る人もいるでしょう。

森園先輩が次期生徒会長候補になってから、さまざまな妨害工作が、陰に陽に行われます。

勝負事となると、豹変!

めっちゃ負けず嫌いな森園先輩。

それもそのはず。
彼は、文化部男子から絶大な支持を得る将棋部の天才
選局を読むことに長けた、頭脳派の2年生なのです。

「僕は、駒を動かして勝つ」

彼の選挙公約は至極まっとうなものですし。
人柄も誠実ですし。
森園先輩の下には(文化部だけでなく)彼を心から慕う人たちが自然と集まります。

いろんな顔を見せてくれる森園億人に、目を奪われてしまいます。

前半の山場、次期生徒会長選挙。

『帝一の國』の見所のひとつは、前半の山場でもある、次期生徒会長選。
立候補者のひとりは、森園先輩です。

大鷹弾は、彼の姿勢に共感したこともあり、森園先輩を応援します。

この時点で、主人公の帝一と大鷹弾は友好関係にあるのですが・・・。
帝一は、最有力候補の氷室先輩に忠誠を誓います。

実に見ごたえのある、選挙戦。

・・・私の勝手な妄想ですが。
人望を集める、ヒーローそのものな好青年。
「本気になったら一番怖い」と評される頭脳派。

ここに、野望をかなえるためにはどんな汚い手だろうとも、ライバルを全員蹴落とすと豪語するような、ぶっ飛んだ人物が加わったら・・・。

なんだか、桃園で誓いを結んじゃったりしそうじゃありませんか?

森園先輩のライバル、氷室陣営に与した帝一ですが、このあとの展開もまた、見ごたえ十分なのです。

個性的な登場人物を熱演!

たくさんのキャラクターが登場します。
みな独特で魅力的。
ほとんど混乱しませんでした。

もしも彼らが現実に存在したら、どんな日本になるのでしょう。

圧倒的な好青年、大鷹弾を演じたのは竹内涼真さん。
ほんとうに、説得力抜群の爽やかな人大鷹弾そのものでしたね。

いろんな顔を持つ、とらえどころのない森園億人を演じた千葉雄大さん。
とても巧みな役者さんですね。
以前、『殿、利息でござる!』を観たときにも思ったんですが、その役になりきる演技力も素晴らしい。

彼らのほかにも・・・。
帝一と彼の父との、試験問題採点シーンも秀逸でしたし。
帝一の(内緒の)恋人、美美子の回し蹴りもお見事でした。

「仁義礼智信」。
恥ずかしながら、初めて耳にしまして。
映画を観たあと、慌てて調べました。
「五常」とも言われている「儒教の五徳」なんですね。
すごすぎるぞ、大鷹弾。

公開2017年、日本
監督永井聡
出演菅田将暉
竹内涼真
千葉雄大
間宮祥太郎
志尊淳
永野芽郁
吉田鋼太郎
岡山天音
鈴木勝大
井之脇海
ほか
原作古屋兎丸のマンガ『帝一の國』
音楽渡邊崇
主題歌クリープハイプ『イト』