映画【レナードの朝】さあ 始めよう!人間の尊厳と愛と友情を描いた作品

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人間らしいとは なんでしょう・・・。

病に苦しんでいる人。そばで見守り支えている人。
「心が折れそうなとき」に、それでも「一歩踏み出す 力 をくれる」映画です。

『レナードの朝』は

1990年に作られた アメリカ映画です。
監督は、ペニー・マーシャル。
出演は、ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムズ、ジュリー・カヴナー、ジョン・ハード、ルース・ネルソンほか。

原作は、医師で神経学者の オリバー・サックスが記したノンフィクション。
スティーヴン・ザイリアンが、脚色しました。
原題は『AWAKENINGS』。

1969年。ニューヨークのブロンクス。
ある朝、ひとりの男性が病院を訪れました。
彼は、マルコム・セイヤー医師
医学部を卒業して以来、臨床の経験は全くありません。
「神経科の研究室に、空きがあるのかと・・・」、職を求めて応募してきたのですが・・・。

ベインブリッジ病院

硬化症、トウレット症候群、パーキンソン病、嗜眠性脳炎・・・。
慢性神経病の患者専門の この病院。募集していたのは、臨床医でした。

採用されたものの、診察するのは ほぼ初めて。
セイヤー先生は人付き合いが苦手で、これまで あえて関わらないようにしてきました。息苦しさを感じるばかりで、「やりがい」どころではありません。

看護師のエレノア・コステロは、「慣れますわ。信じられないでしょうけど・・・。」と、声を掛けますが・・・。

「目覚め」

この言葉には、「眠りから覚める」のほかにも、いくつかの意味があるんですね。

辞書を引いてみて、いい言葉だな、と思いました。
「ひそんでいた本能や能力が はたらき始めること」や、「迷いから立ち直ること、または自覚すること」と あります。

『レナードの朝』の登場人物たちは、おのおのが各々の難事に直面しているのですが、

ひとりひとりに、「目覚め」が ありました。

「忘れてはならない 大切なもの」

「眠っているように見える」患者のひとり、レナード・ロウ

彼は、セイヤー先生の「呼び掛け」に、「リルケ」「パンサー」と、「綴る」ことで答えました。

ドイツ最大の詩人といわれるリルケの作品のなかに、という詩があるそうです。

鉄柵の檻から出られない豹の 絶望を詠んだ詩です。

解釈は、ひとりひとり違うかも知れませんが、誰にでもある思い通りにならない もどかしさが、痛いほど伝わってきました。

数年前、親しい人をパーキンソン病で亡くしまして・・・。
『豹』を引用するレナードの心境を思うと、みぞおちが硬い石にでもなったように 苦しくなります。

エレノアが掛けてくれる言葉

人付き合いの苦手なセイヤー先生。
新しいことを始めるとき、周りから反対されることもあれば、応援されることもありました。

よき理解者のひとり、看護師のエレノアは励ましの声を掛け続けます。

無力感に さいなまれているときに聞くと、自分に優しくしてもいいんだよ、と言われてるようで・・・。

実話を基に作られました。
奇跡も起こりますし、奇跡の現実も襲ってきます。
くじけそうなときは、「ラストシーンの セイヤー先生の言葉」が、よく効くのです。
「さあ 始めよう」