【バスケットボール・ダイアリーズ】レオナルド・ディカプリオが演じきった、多感な若者の危うさ。

全てにおいて、聡く、繊細で、荒々しい。
そんな若者がドン底に落ちる・・・。

映画だと分かっているのに、心が苦しくて、いろんなことに絶望してしまいそうです。

目を逸らしてはならない現実を、追体験するような作品でした。

『バスケットボール・ダイアリーズ』は

1995年に作られた、アメリカ映画です。
監督は、スコット・カルヴァート。
出演は、レオナルド・ディカプリオ、アーニー・ハドソン、ロレイン・ブラッコ、マーク・ウォールバーグ、マイケル・インペリオリほか。

詩人のジム・キャロルが、10代の頃に付けていた日記をまとめた『THE BASKETBOLL DIARIES』(邦訳『マンハッタン少年日記』)をベースに、映画化されました。

映画のなかで、主人公に自身の体験を話して聞かせる男性を、ジム・キャロルが演じています。

60年代の、ニューヨーク市マンハッタン。
ミッション・スクールに通うジムは、先生も手を焼く問題児です。
バスケ部のスター選手でもある彼の青春は、誘惑に満ちていて、手ひどく残酷なものでした・・・。

心が疲れているときは、ご用心ください

レオナルド・ディカプリオが演じるジムは、悪友と、イタズラにしては度が過ぎる行いを繰り返す不良少年でした。

一方で、バスケットボールにひたむきな、口に出せない心の内をにする、感受性が豊かな少年でもありました。

親友の死や、嫌悪せずにいられない大人。
泣きっ面に蜂を見逃してくれない悪魔のささやき

「実際に綴られた日記を基にしているから」と、一言で全てを要約するには、あまりにもリアルで・・・。

ジムの境遇が、いかにかけ離れたものであっても、そんな若者像を難無く納得できてしまって、背筋が寒くなりました。

なぜか思い出した『蜘蛛の糸』

『バスケットボール・ダイアリーズ』を観たあとで、ふと頭に浮かびました。

子供の頃に読んだ、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』

子供心にも、「もしかして一人ずつ登っていたら、みんな助かったんじゃないのかな?」と、感じたことを思い出しました。

もちろん『バスケットボール・ダイアリーズ』のジムは、他人を押しのけて自分だけ助かろうなんて、しません。

ドン底に射し込んだ、ひとすじの光

ジムにとってレジーは、数少ないまっとうな大人です。

ストリートバスケを通じて親しくなり、ジムとレジーは顔を合わせると、よく1 on 1をしていました。

ジムの、素行が悪い所も、詩作とバスケには真剣な所も認めて、見守ってくれるレジー。

彼こそ蜘蛛の糸だったのに・・・。

このあとは秘密にしますね。
よき理解者がいてくれる事は、観ている私にとっても救いでした。


はろこ

光輝く世界と暗闇の世界は、表裏一体なのかも知れません。ラストシーンに彼がいてくれて、泣きそうになりました。