主な舞台は、富山県と石川県。【追憶】満開の桜並木を歩く岡田准一も印象的。ロケ地は、どこ?

美しい風景や、忘れられない建造物。
映画を観ていて心に残る景色があると、エンドロールをガン見してしまいます。

ただいま公開中の『散り椿』は、時代劇としては異例のオールロケ。
木村大作監督の美しいものを撮りたいんだという思いが込められていて。
ロケ地である富山の美しさも、映画の見どころのひとつですね。

木村大作さんと岡田准一さんが、初めてタッグを組んだ映画『追憶』にも、心をガッツリつかまれる行ってみたくなる場所が盛りだくさん。

ロケ地について、分かる範囲でまとめてみました。

その前に。『追憶』を、サラッとおさらいしてみましょう。

降旗康男監督の、2017年に公開された映画ですね。

岡田准一さんをはじめ、小栗旬さん、柄本佑さん、安藤サクラさん、吉岡秀隆さんが、25年前現在重要人物として登場します。

この作品を撮影したのが、木村大作さんと坂上宗義さん。

『追憶』は、ある事件の容疑者を追う物語でもありますので、ネタバレないよう順序バラバラに、ロケ地をまとめてみました。

いたち川べりの桜並木(富山市)

私が一番心ひかれた情景です。

岡田さん演じる主人公四方篤(しかた あつし)が、険しい表情というか、思い悩むような顔して、歩くシーンなんですが・・・。

言葉にできないほど、美しい。
一瞬、呼吸を忘れてしまいました。

桜の名所。

いたち川べりは、富山さくらの名所70選の1つなんですね。
富山市の観光公式サイトによりますと、富山駅周辺の桜の名所でもあるんだそう。

桜並木沿いには、遊歩道が整備されているそうなので、四方篤が歩いてたのはその道なのかも?

日本有数の暴れ川として知られる川の支流であるいたち川
水害で亡くなった方々の供養のため、いたち川べりには地蔵堂や観音堂、水神社などが多数点在しているそうです。

あとから知ったことなのに、『追憶』とオーバーラップしているような、不思議な感覚になりました。

どうしてそう感じたのかを書いたら、めっちゃ長くなったので、末尾に移動させました。
もしも、ご興味おありでしたらご覧になって下さいませ。

では、次のロケ地に行ってみましょう~!

本家 上時国家(石川県輪島市)

映画の冒頭、歴史を感じさせるお屋敷の前に、山形電気店と書かれた車がとまります。

吉岡秀隆さん演じる山ちゃんが、展示室の蛍光灯を交換する場面なんですが。
彼も同乗している3人の子供たちも、なんだか元気がありません。
雪も積もってて寒そうですし、何時なのか分からないくらい辺りは薄暗い

建物の持つ幽玄さも重なって、心がザワザワしてしまいます。

国指定重要文化財でした。

この立派な旧家は、本家 上時国家。

上時国家(かみ ときくに け)は、国指定重要文化財なんですね。

恥ずかしながら、初めて知りました。
歴史を感じさせるも何も。
公式サイトを拝見してビックリしました。
江戸後期の建物だったんですね。

時国家のご先祖様は、800年前に能登に流された、大納言・平時忠。平清盛の義弟と伝えられているそうです。

源義経の伝承や逸話にも、深い関わりがあるとのこと。いつか訪ねてみたいなあ。

海に沈む夕日が美しい、荒俣海岸(富山県黒部市)

降旗康男監督は、この作品のテーマのひとつとして「過去のユートピア」という言葉を使っておられるそうです。

木村大作さんは、この作品の映像テーマを「海に沈む夕日」に置かれたそう。

夕日は、四方篤の子供の頃のユートピアの象徴でもあるんですね。

なるほど。確かに『追憶』には、心に残る日没シーンが、要所要所で登場します。

クライマックスシーンのロケ地。

ネタバレになってしまうので、詳しいことはナイショにしますね。

会いたくても会えなかった人たちのクライマックスシーンのロケ地なんだそうです。

ほんとうに絶景で、圧倒されました。

その他の、夕日の場面も素晴らしい。

*あんどの里(富山市)
一面ガラス張りになっているフロアが、実在するそうです。
『追憶』だけじゃなく、いろいろな作品のロケ地にもなってるんですって。

*木ノ浦海岸(石川県珠洲市)
国定公園特別地域に指定されているそうです。
映画の中では、いくつかの病院も登場しますね。

いたち川べりと『追憶』の、オーバーラップするところって?

おしまいに、重たいエピソードを持ってくるのは、いかがなものか?とも思ったんですが・・・。

四方篤を通して感じた『追憶』について、レビューしてみました。

主人公の境遇。

四方篤は、富山県警の刑事です。

ある朝、富山市八尾諏訪町で、4才の子供が、両親による虐待で死亡するという、いたましい事件が起こりました。

この事件は、『追憶』の物語上、それほど重要じゃないのかもしれません。
私には、とても大事だったというか、映画を理解する上で糸口になったというか、そんなエピソードでした。

桜並木を歩くのは、この事件の翌日なんだけど、ほんとにヘビーな展開が、次から次へと起こります。

まずは。
容疑者を取り押さえ、連行する刑事さん達。
悪びれる様子もない父親に、怒りを抑えられなくて、つかみかかってしまう四方刑事。
上司に怒鳴られ、それも当然だと自責して。

同じ頃。彼の奥さん四方美那子が、タンスの中を整理しててあるものを見つけます。
彼女を一瞬、凍りつかせてしまったものは、まだ残ってたベビー服でした。

その夜。帰宅した篤と美那子は、玄関の外はちあわせるんです。
「春物を取りに・・・」と、受け答えもそこそこに帰っていく妻を見送る夫。

留守番電話のメッセージは、1件。
母からの、なじるように助けを求める声。

翌日。取調室で容疑者から、昨日の件で、謝罪の土下座を要求される、四方刑事。

そのあと。空き時間を利用したのかな?
篤は、母のアパートに向かいます。
昔から、平気で子供を捨てる人でした。

この日も母は、勝手な話を息子にするんです。売り言葉に買い言葉。
「だったら、産まなきゃよかったんだよ!」
口走った篤の方が、心に深手を負ってるみたい。
幼い頃から、何度も繰り返してきてるんでしょうね。

そして、篤は回想します。
自分を置いて出ていく母を。
優しくしてくれたあの人幼なじみに出会った、あの日を。

ヘビーな展開のなか、パッとあらわれる、満開の桜並木。

長かったですね。
クドクド書いちゃって、ごめんなさい。
この間、10分位でしょうか。篤は、ほとんど笑いません。

彼の、数少ない笑顔の場面、年相応にふるまえる場面のひとつは、彼らといる時間でした。

ずっと会いたかったけど、会えなかった人たちは、いませんか?

つらくて、やりきれない気持ちにもなりますが、観終わったあと、なぜだか救われたような気持ちにもなる、優しさを感じられる作品でした。

『追憶』は

2017年に公開された、日本映画です。
監督は、降旗康男。
出演は、岡田准一、小栗旬、柄本佑、長澤まさみ、木村文乃、西田尚美、北見敏之、安田顕、三浦貴大、高橋努、渋川清彦、太賀、菜葉菜、りりィ、安藤サクラ、吉岡秀隆ほか。

原案脚本は、青島武、瀧本智行。
音楽は、千住明。
美術は、原田満生。
撮影は、木村大作、坂上宗義です。


はろこ

『追憶』の撮影は、2016年3月中旬、富山県で始まったそうです。
最初のロケ地は、富山市八尾地区。
いたましい事件のあった場面から、だったんですね。

夕日の沈む日本海。能登の、間垣の集落。立山連峰。などなど。
あらためて、富山県や能登半島を訪ねてみたくなりました。