映画【蛍火の杜へ】夏が終わる前に必ず観たくなるアニメ映画

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もちろん、ほかの季節にも観たくなりますが。

あつい夏の日、森の中で迷子になった女の子と。
彼女を、森の外まで送ってくれたお兄さん
ふたりが過ごしたいくつもの夏が、丁寧に描かれています。

ちょっぴり物悲しくて、甘く切ない気持ちになる。
縁日で食べる綿菓子のような、儚いヒューマンラブストーリーです。

彼と彼女が出逢った夏

うっそうとした森の中。
木立に囲まれた一角で、泣いている女の子。

6歳の竹川蛍(たけがわ ほたる)です。
彼女が履いてる赤い靴、泥だらけでしたね。
ずいぶん迷ったんだろうなぁ。
とっても心細かったでしょうね。

いつもの蛍は活発な女の子

六つの頃の蛍は、かなりのおてんばさん。
好奇心も旺盛で、考えるより先に行動しちゃうような、活発な女の子でしたね。
かわいい。

そんな彼女が、茂みに隠れるようにして、しゃがみこんで泣いてます。
まだ明るいけど、いずれ夕暮れどきになるでしょう。

不意に姿を現したギン

木立の陰から突然、お面をつけた人に話しかけられたら……。
あなたなら、どんな反応しちゃいますか?
私だったら、どうなるかなぁ。
身動きできなくなるかもしれない。

蛍を心配して、声をかけてくれたギン。
このとき彼は、どんな心境だったのでしょう。

私は勝手に想像しては、にやけてしまうんです。たとえば……。

もしかしたら泣いてる女の子を、さらに怖がらせてしまうかもしれない。
ギンは、そう思ったのかな?

まだ帰れる内に、森の外へ連れて行ってあげたい。
彼は、こう考えたのでは?

ひょっとしたらギンは、蛍が迷子になる前から、彼女に気づいてたのかもしれないなぁ。

森の出口を探して、走りまわった蛍。
迷子になる前は、ワクワクしながら探検してたのかもしれません。

楽しそうに森の奥へと迷い込む人間の子供を、彼は気にかけてたのかもしれないなぁ。

「何を泣いているんだ」
ギンが蛍にかけた言葉には、たくさんの思いが込められてるようにも聞こえました。

ギンも怖くて、不安だったのかもしれません。

彼は、何年も何年も、寂しさと恐ろしさを感じていたのかもしれませんね。

『蛍火の杜へ』は、2011年に公開された、およそ44分のアニメーション映画です。

【監督】大森貴弘
【声の出演】内山昴輝、佐倉綾音、辻親八ほか。

緑川ゆきさんの原作を、丁寧にアニメ化した作品ですね。
観るたびに、いろんな解釈をしてしまうくらい、作品の世界にハマっちゃいます。
お子ちゃまだった頃の蛍が、木の枝もろとも落っこちる場面。
あの一連のシーンも交わされた言葉も、とても重要に思えます。