映画【舟を編む】松田龍平がマジメを好演!職場の馬締はどんな人?

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松田龍平さんが演じる、『舟を編む』の主人公、馬締光也(まじめ みつや)。

とらえどころのない人物で、妙に心をひかれます。
茫洋とした人とは、馬締のような人のこと?

出版社の営業部に在籍していて、あちらこちらで変人扱いされますが……。
実は、ある分野において天才的なセンスを持っていました。

『舟を編む』の、さらりとした概要。

『舟を編む』は、長い年月をかけて、今を生きる辞書を完成させるべく奮闘する人々を描いています。

辞書の編纂(へんさん)のみならず、登場人物にも魅力があって。
知的好奇心を刺激されるような映画です。

たとえば、馬締が書店訪問する場面。

玄武書房の営業マン、馬締光也は本屋さんを怒らせてしまいます。

熱心で、生真面目で、他の人とのコミュニケーションに苦手意識を持ってるのかな。

馬締は大学院で言語学を専攻した、いわば言葉のプロフェッショナル。
天才的なセンスの持ち主なんですが、なかなかうまくいきません。

たとえば、辞書編集部にスカウトされるいきさつ。

馬締は突然、思いも寄らない質問をされました。
面食らって当然です。
それでも、なんだか楽しそう。

質問したのは、玄武書房のベテラン編集、荒木公平。
後継者選びの抜き打ちテストのようでしたね。

大真面目に答える馬締。
はたから見たら、どことなく禅問答っぽい?

営業部で結果を出すのは難しい。

馬締は、どこかひょうひょうとした雰囲気を持っていますね。
とらえどころのない人というか、動じない人といいますか。
営業職に向いている、とは言い難いかもしれません。

意思の疎通がうまくいかない。
そのことに傷ついてるのに、おくびにも出さない。

皮肉が通じないというよりも、相手の話を丸ごと受け止めてしまうのかな。

物語の序盤から、気になって仕方ありません。

水を得た魚のよう?

少し戸惑いながらも右を説明する、馬締。
自分の思いを、言葉にする。
すごく嬉しかっただろうなぁ。

馬締は、読書量も半端じゃないし、言葉をたくさん知っています。

夢中だからこそ、あまり感情が表に出ない。
そういうことも、あるんだろうな。

「おもしろい」のは「好き」だから!?

真面目な人の一生懸命は、とても好ましいものです。

馬締は、不思議な波長の持ち主なのかもしれません。

彼を面白いと思った人々、辞書編集部やプライベートで出会う方々。
その人たちがいなくても、馬締はひとかどの人物になると思いますが。

彼に興味を持った人々に囲まれて、より豊かな人物へと成長する。
そんな馬締に、みんな惹かれてしまうのでしょうね。

「茫洋とした」人。
耳慣れない言葉なので、辞書を引いてみました。
ちょうど手元にあります『三省堂 大辞林』によりますと……。
「茫洋(ぼうよう)=広々としているさま。広々として目当てのつかないさま。」

残念ながら『玄武書房 大渡海』を手に取ることはできません。
馬締なら、どんな語釈を書くのかな。

「舟を編む」の映画情報

公開2013年、日本
監督石井裕也
出演松田龍平
加藤剛
小林薫
オダギリジョー
伊佐山ひろ子
黒木華
池脇千鶴
宮崎あおい
渡辺美佐子
ほか
音楽渡邊崇
原作三浦しをん「舟を編む」