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観るたびに、いろんな感情が込み上げてくる、青春映画の傑作だと思います。
『あの頃ペニー・レインと』は
2000年に作られた、アメリカ映画です。
監督は、キャメロン・クロウ。
出演は、パトリック・フュジット、フランシス・マクドーマンド、ズーイー・デシャネル、マイケル・アンガラノ、ケイト・ハドソン、ビリー・クラダップ、ノア・テイラー、フィリップ・シーモア・ホフマンほか。
脚本も、キャメロン・クロウ。
音楽は、ナンシー・ウィルソン。
音楽監修は、ダニー・ブラムソンです。
1969年。
サンディエゴで暮らす少年、ウィリアムは、コンプレックスを感じていました。
同級生より幼く見えるのです。
ひょんな流れで・・・。
彼は家族から、自分の飛び級が(1年ではなく)2年だったこと。
自分の実年齢は、11才だと告げられます。
大学教授の母エレインは、彼女なりに「この社会で生きる方法を教えて」いたのですが、独特ですし「普通じゃない」。
そんな母と、しばしば衝突していた姉のアニタ。
この年、とうとう家を出てしまいました。
弟に、山ほどの置き土産を残して・・・。
生半可じゃない浸透力。
この映画は、1969年から始まります。
冒頭、母と息子がおしゃべりしていますが、話題はどうやら、映画『アラバマ物語』。
ひとしきり、ああでもない、こうでもないと話したあとの、次の話題は皇后リウィア。
う~ん・・・。
この時点でウィリアムは、自分は12才、同級生は13才だと思っています。
ということは、8年生かな?
日本で言うと、中学2年か3年生に当たるんだろうと思いますが・・・。
私は、古代ローマ帝国初代皇帝の妻について、世間話するような子供ではなかったので、ちょっと面食らってしまいます。
皇后リウィアも『アラバマ物語』も、恥ずかしながら慌てて調べました。
母の教育方針がすごいのか、息子が聡明なのか・・・。
何から驚いたらいいのやら、困惑してしまいます。
けれど。
エレインにとって、ウィリアムは自慢の息子ということは、しっかり理解できました。
私が面食らってる間に、1969年のパートは終わってしまいます。
12分位でしょうか。あっという間です。
1969年→1973年。
アニタの置き土産は、たくさんのロックンロールの名盤と、メモに書かれた言葉でした。
「ロウソクを灯して聴けば、未来が見える」
11才のウィリアムは、その通り実行しました。
そして、15才になったウィリアム。
学校新聞に載せた記事を、音楽雑誌の伝説的編集者レスター・バングスに送ります。
地元のミニコミ紙にも、ロックをテーマにした記事を書いては、掲載されていました。
ウィリアムの原石のような才能を見抜いたレスターは、ロックバンドブラック・サバスの取材記事を、彼に依頼するのです。
ウィリアムの身長、ずいぶん伸びてる気がします。
1973年からのウィリアムを演じた、パトリック・フュジット。
彼の、澄んだ瞳の説得力たるや。
こんなにピュアなジャーナリストがいたら、確かに「一番言うべきでない相手に、秘密を言っちま」うだろうなと、私でも思います。
初めてブラック・サバスに取材した日は、エレインの運転する車でライブ会場に行った、ウィリアム。
ロックバンドスティルウォーターに同行取材するようになり、卒業を控えているのに学校に通うどころではなくなり、身長もグングン伸びていきました。
卒業式にも間に合わなかったので、エレインが心配するのも、よく分かりますが・・・。
こんな風に大人になるのも、素敵な人生だね、と心が温かくなるのです。