映画【ツレがうつになりまして。】心も風邪をひくのです!自分自身を見つめ直す作品でした

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好きって なんだろう。
ふと思い立って、辞書を引いてみました。

心がひきつけられること。
気持ちにぴったり合うさま。
対語は、嫌い

対語のある言葉は、たくさんありますね。
明るい暗い
多い少ない
好き嫌い・・・。

たとえば、好きな人から言われたとして、より凹むのは嫌いではなく、興味がないどうでもいいだなあ、と思ったりした映画です。

『ツレがうつになりまして。』は

2011年に公開された、日本映画です。
監督は、佐々部清。
出演は、宮崎あおい、堺雅人、大杉漣、余貴美子、津田寛治、吹越満ほか。

漫画家の晴子を、宮﨑あおいが
夫のツレを、堺雅人が演じました。

映画は、居心地の良さそうな家のシーンから、始まります。
『レンタネコ』にも、心の和む家が登場したのを思い出しました。

ただし。こちらのお宅では、えらく立派なイグアナが、のたのたと歩いています。

台所で、お弁当を作っていますね。
さほど忙しくなさそうな朝です。が。
重要な一言を、イグアナ相手に呟きました。

プロローグから間もないと言うのに、観ている自分の感情が、不穏な事に驚きます。

お弁当を作っていたのは、ツレ。

ダンナでも、ウチの人でもなく、連れという意味のツレでしょうか。

ただしい名前は、ちゃんとあります。
髙崎みきおさんです。
ハシゲタは、はっきり覚えているものの、それ以外あやふやで申し訳ございません)

出社の支度も整って、寝室の丸まった布団に一声かける、ツレ。

布団から出てきたのは、晴子さん。
テーブルに置かれたままの、忘れ物。
それを見た晴子さんは、あわてて玄関を飛び出しました。間に合うか!?

ツレは、ゴミ置き場の前で、立ち尽くしていました・・・。

会社で懸命に働くツレ。重篤な風邪をひいてしまいます。

この映画を観ていると、なぜだか心がザラザラします。
どうにも重たく、やりきれない気分になってしまいます。

晴子さんは、ざっくばらんで優しくて、晴子さんのご両親共々、とてもいいひとなのでしょう。
ツレのお兄さんも、ツレの会社の人たちも、晴子さんを取り巻く人々だって、みんな悪いひとではないのでしょう。

ツレは、真正面から向き合い続けています。

それなのに・・・。

見ないふりをしてた自分の欠点を、目の前に突きつけられたような気になるのです。

見て見ぬ振りして、やり過ごしてきた自己嫌悪の親玉を、ザックザク掘り出されて目の前に並べられたような感じなのです。

映画も本も、音楽も絵画も、であうタイミングによって、受け止め方が丸っきり変わったりしませんか?

今の私には、無関心でいられない、心に引っ掛かる映画でした。