気ままに映画エッセイ

【万引き家族】池脇千鶴が演じる刑事に、打ちのめされる思いでした。

警察官は、私たちの身の回りの安全を守る、偉大なお仕事です。

池脇千鶴さんが演じた宮部刑事は、職務を全うしてるだけ。
頭では分かってるつもりなんだけど……。

真相を明らかにしようとする、手加減しない
正義の味方
まさかこれほど心をえぐられるなんて、思いもしませんでした。


万引き家族

安藤サクラさんと池脇千鶴さんの共演シーンは圧巻

映画の終盤。
そんなに長いシーンではありません。
心に染みついて、なかなか洗い流すことができない、印象に残る場面です。

守るためにした、やむを得ない行動に対する、彼女の意見。

安藤サクラさんが演じたのは、信代さん。
彼女には、いくつか秘密がありました。

宮部刑事の質問に、信代さんがどう答えるつもりだったのかは分かりません。

もしかしたら、正直に話そうと思ってたのかもしれない。
そう考えてしまうくらい、信代さんが悪人には見えなくなってました。

「まぁ、判決では、そうでしたけどね」
サクッと言いきる、宮部刑事。
罪に問われなかった行いを、信じていないってことなのかな?

もしそうなら、真実を話したとして、宮部刑事は信じてくれるんでしょうか。
彼女は、ホントのことには興味ないかな?

心に土足で踏みいるような、詰問。

どんな理由があろうとも。
それを言ったらダメだろう。

自分は正しいと思っているとき、あれほどまでに無情な仕打ちができるんですね。

子供には母親が必要だという、宮部刑事。
彼女の左手の薬指に、指輪がありました。
あぁ……。
宮部刑事にお子さんがいるかどうか分からないけど。

この場面、全世界のを敵に回してしまったんじゃないかな。
なんて残酷なセリフなんでしょう。

脚本を書かれたのは、是枝裕和監督です。

彼らがしたことの大半は、許されないことです。
真相を知らなかったら、極悪人でしかありません。

ひょっとしたら信代さんは本気で、自分がしたことは全部、盗んだのではなく拾ったんだと思ってるのかもしれませんね。

映画を観たあと、心がザワザワしてしまう。
家族って、何なんでしょう。

あふれる涙を手でぬぐう、信代さん。
彼女の前に座ってるのは、宮部刑事であり、映画を観てる私でもあります。
どんな顔してるのか、知るのがちょっと怖くなってしまいました。

『万引き家族』は

2018年に公開された、日本映画です。

【監督】是枝裕和
【出演】リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、城桧吏、佐々木みゆ、高良健吾、池脇千鶴、樹木希林ほか。


はろこ

宮部刑事が悪役だと思ってるのは、私だけかもしれませんね。
りんに掛けた第一声は、とても優しい声でした。
悪い人に見えるように演じるのって、すごく難しいことだと、私は勝手に思ってまして。
池脇千鶴さんの演技も素晴らしい。
『万引き家族』を観ている間、『三度目の殺人』をはじめ、これまでの是枝作品も思い出して、いろいろ考えてしまいました。