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この映画は、1930年前後(日本統治時代)の台湾を舞台にしています。
オープニングの場面は、1944年の台湾・基隆港。
世界中が、激しく揺れ動いた時代です。
この映画を観て、いろんなことを考えさせられましたが、まずは この見所から。
高校野球は お好きですか?
それまで一度も勝ったことない野球部が、「甲子園」を目指して奇跡を起こす物語です。
『KANO 1931 海の向こうの甲子園』は
2014年に台湾で、2015年に日本で公開された 台湾映画です。
監督は、マー・ジーシアン(馬志翔)。
出演は、永瀬正敏、ツァオ・ヨウニン、チェン・ビンホン、大倉裕真、ウェイ・チーアン、坂井真紀、吉岡そんれい、大沢たかお ほか。
1931年の嘉義農林学校野球部の実話に 脚色を加えて、ウェイ・ダーション(魏徳聖)が脚本を書きました。
1929年。台湾南部の嘉義市。
通りすがりの近藤兵太郎に向かって、「あぶない!」という声と、イレギュラーバウンドした野球のボールが飛んできました。
素手で難なくキャッチした彼に、ボールを追ってきた選手は 目をみはります。
が、試合は続行中。
チームメイトに返球した選手の肩の強さに、今度は兵太郎が驚く番でした・・・。
「KANO ‐カノ‐」とは?
嘉義市に実在した、嘉義農林学校(かぎ のうりん がっこう)のこと。
のちに現在の「国立嘉義大学」に なったそうです。
嘉義は、街中を北回帰線が通っているので、街が熱帯と亜熱帯に分かれているとのこと。
授業風景や「嘉南大シュウ」に関するシーンなど、台湾の農業発展に必要なことを、専門的に学んでいる場面も印象的でした。
「嘉義農林学校野球部」
近藤兵太郎が、初めて見た試合。
嘉義農林は「0対8」でボロ負けします。
試合中に、ふざけたり歌を歌ったり・・・。
とにかく陽気な、嘉義農林野球部員たち。
ムードメーカー大江くんは、ひょうきんで明るくて。
悪ふざけが過ぎる所もありますが、憎めない最上級生です。
監督を引き受けた兵太郎は「スパルタ式」の猛特訓。
彼らは戸惑ったり、仲間内でのウワサ話で盛り上がったりします。
それでも、懸命に無邪気に練習を続けました。
前半の名場面「VS.嘉中」
そして迎えた、嘉中との試合。
9回裏に得点したものの、「3対1」で負けてしまいます。
やっぱり それほど悔しそうには見えません。
ところが、このあと「ある出来事」が立て続けに起こります。
そして迎えた、嘉中との 二度めの試合。
「俺たちは まだ負けてないぞ!」
あきらめない選手たち。
最上級生には「最後の試合」になります。
どうにかしてやれないものか! と、観ている私も やりきれない気持ちで いっぱいでした。
監督の、「選手と野球への愛」が、厳格な姿の裏に巧妙に隠され過ぎてて、泣けてきます。
わかりにくいよ。伝わるのかな。
近藤監督にも「内に秘めた思い」が あるのですが、それは まだ内緒にしますね。
ほんとうに 見所の多い映画なのです。
私は知らなかったのですが、「台湾では少年野球から大学野球まで、試合中に選手たちが歌を歌う」そうなのです。
「それぞれのチームに伝承する、オリジナルソングが多い」との事なので、自分たちを鼓舞する意味も あるんでしょうね。