映画【ターミネーター】どこから来たのか伝える言葉もパーフェクトだったカイル・リース

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サラ・コナーを助けに来た、カイル・リースが好きなんです。

『ターミネーター』は、ラブストーリーとしても名作だと思いませんか?

未来のカイルが大切にしてる写真の件、忘れがたいエピソードのひとつなのです。

初めて『ターミネーター』を観たときの、あの感情を思い起こしたい。
そう考えて、続編を見直さずに書きました。
『ターミネーター2』以降、描かれている事柄もありますよね。
追々、あらためてアップしたいと思ってます。

カイルの名言に繋がる、あらすじ。

2029年のロサンゼルス。
都市は廃墟と化し、機械人間を滅ぼす戦いを続けています。

1984年5月12日(木)の、ロサンゼルス。
ある重要な使命を帯びて、はるばる時空を超えてきた者がいました。
ひとりは優秀な兵士、カイル・リース
もうひとりは、人ではなく最新最強の殺人機、ターミネーターです。

その日を境に、凶悪な殺人事件が続発
なかでも注目を集めた犠牲者の名は、サラ・コナー
電話帳に掲載されてる順番で襲われていて。
三番目に記載されてる、サラの身にも危険が迫ります。

間一髪で助けられた彼女。
見知らぬ男性から救出され、怯え戸惑う彼女は、ショッキングなことを聞かされます。

「君は狙われてる。」

リースと名乗る青年の言葉を、にわかに信じられないサラでしたが……。

今回クローズアップした登場人物。

トラクスラー警部(ポール・ウィンフィールド)も、かなり好きです。
一命をとりとめた場面に、ホッとしました。

伝説の人物になる前の、サラ・コナー。

サラは、ファストフードチェーンでバイトしてる、ごく普通の女の子でした。

バイト先の友人や、ルームメイトのジンジャー
ペットの爬虫類、パグ。
大事にしてくれてるとは言いがたい彼氏、スタン。
そして。
離れて暮らしてるけど疎遠ではない、母。

週末のデートをドタキャンされても、気を取り直しておひとりさまで映画を観に行っちゃう。

伝説の人物になる前のサラは、そんな女性でした。

危難に遭って、怯え、逃げ惑い。
徐々にたくましい気力を身に付け、発揮する

だんだん変化していくサラ・コナーを、リンダ・ハミルトンが好演しています。

孤軍奮闘するヒーロー、カイル・リース。

「僕は、リース
技術情報部、DN38416。」

2029年のLAから来た、カイルがサラに自己紹介した言葉です。

後のシーンで、リースが門衛に、EN384と伝える場面がありましたね。

彼は「’21年から’27年まで」、「ペリーの第132部隊にいた」とも言ってました。
ENDNは、階級を表してるのかな。

カイルは、かなり腕の立つ兵士だと思います。
ターミネーターと互角以上に渡り合っていました。
敵が不死身じゃなかったら、カイルは生き残れたでしょうね。

彼は廃墟で生まれ育ちハンター・キラー(HK)から隠れるように生きてきました。
ターミネーターを追跡するよう、カイルに命じたのはジョン・コナーです。

第一作の『ターミネーター』では語られなかった、事の顛末も多々ありますね。
イマジネーションをかきたてる、素敵な手法だなって思います。

サラ・コナーを護衛するため、時空を超えたカイル・リース。
時折見せる、少し悲しそうな彼の表情
自分の役割だけでなく、運命をも理解してるように見えました。

彼を演じたマイケル・ビーンに心を捉えられた、あの日。
まるで昨日のことのようです。

「可能性としての未来」。深遠な名言だなって思うんです。

さんざん怖い思いをした、サラ。
誰だか分からない人が、信じられない話をする。
到底、理解できる状態ではありません。

不信感を隠すことなく、彼に尋ねました。
「(それは)未来から来たの?」と。

カイル・リースが彼女に伝えた言葉が、こちら。

「One possible future. From your point of view… I don’t know tech stuff.」

ちなみに字幕では、こうなってました。

「可能性としての未来だ……。ちょっと説明しにくいけど。」

思いやりに満ちた表現だと思うんですよ。
かっこいいなぁ、もう。

未来は変えられる?

サイバーダイン101型は、救世主ジョン・コナーの誕生を阻止するために、やって来ました。
彼女が母になる前に、抹殺しようと考えたんです。
ターミネーターの技術力を活用すれば、簡単にできることなんでしょうか。

もしかしたら……。
救世主は、ジョン・コナーじゃない可能性だってありますし。
全く別の2029年になってる、かもしれません。

防衛線が崩れて負けそうになったから、手っ取り早くサラを抹殺しようとしたわけです。

1984年に来れるんだったら、別の時代にも飛べそうですもの。
例えば、ジョン・コナーの子供時代へだって行けそうです。
そうしなかったのか、何度かチャレンジしたけど変わらなかったのか。

敵の思惑は定かではありません。
だけどターミネーターは、合理的に勝利するため、1984年へ飛んだんですね。

製作者からのメッセージ?

野暮な話をするようですが。
この名言には、ジェームズ・キャメロン監督をはじめ、映画に携わった人々の思いが込められてるのかも。

ひとつは、警鐘
このままだったらこうなっちゃうから、お願いだから気をつけて

カイルたちは、2029年から来ましたよね。
恐ろしいことに、あとわずかとなりました。
現実の、今を生きている私たち。
この世界が10年後、どんな世界になってるのか見当もつきません。

もうひとつ。もしかしたら、弁明かも。
いくらか辻褄が合わないことって、フィクションには付き物ですよね。

これはひとつの可能性。仮に矛盾があったとしても、大目に見てくださいな。
そう言ってるのかもしれませんね。

カイルにとっては、生存率がゼロに近い使命のはず。なぜ彼は志願したの?

カイルは、2029年に帰れないことを理解してました。
増援が来ないことも、分かってたんだと思います。

さすがに、全裸で装置を稼働させたとは思えないので。
武器を持ってこようとした可能性は、ありますね。

いずれにしても、ターミネーターは強敵です。
生存率は、限りなくゼロに近いのでは?
なぜ彼は、それほど危険な任務に志願したのでしょう。

大切にしてたあの写真ですよね、やっぱり。

敵に不意打ちされて、焼失してしまったサラの写真
カイルは、伝説の人物に会うために
サラ・コナーを守りたい一心で、リスクを取ってでも志願したんですよね。

101型が1984年に行ったことを知った、彼。

あの写真と同じ頃のサラが、怖い目に遭うのを阻止したかったんじゃないかな。
カイルはサラに会えるなら、どのような苦しみも嫌がらなかったのでは?

あぁ、切ない。

『ターミネーター』のスタッフ・キャスト・製作年など。

【監督】ジェームズ・キャメロン
【脚本】ジェームズ・キャメロン、ゲイル・アン・ハード。
【音楽】ブラッド・フィーデル

【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー、マイケル・ビーン、リンダ・ハミルトン、ポール・ウィンフィールド、ランス・ヘンリクセン、アール・ボーエンほか。

【製作年・国】1984年、アメリカ。
【原題】『The Terminator』

もしもカイルが生き残れたら、未来は更に変わってしまう?
彼は、そこまで考えてたかも。
だから、あんなに捨て身になれたのかな?
自分が死ぬのは受け入れられるが、サラだけは守り抜きたかったのかも……。