映画【関ヶ原】戦国時代上級者向け?司馬遼太郎が描いた石田三成を岡田准一が再現した映画

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さて、歴史上のわるものと言えば、あなたは誰を思い浮かべますか?

歴史の通説は、新しい発見があるたび、刻々と変わっていきますね。教科書で習ったことが、ひっくり返っていたりして、時々ビックリしてしまう。

いろんな解釈があって、そんなに悪い人じゃなかったとされる歴史上の人物も、多いのではないでしょうか。

『関ヶ原』とは・・・?

豊臣秀吉の没後、日本を二分するような天下分け目の決戦が起こりました。
徳川家康率いる東軍が、わずか6時間で勝利した関ヶ原の戦いです。

歴史小説の第一人者と言われる司馬遼太郎が、1966年に発表した小説『関ヶ原』。

その作品を基にして、原田眞人監督がメガホンを取り、岡田准一主演で2017年に公開されたのが、映画『関ヶ原』です。

敗北した側。
西軍石田三成からみた戦国の世を描いています。

主人公、石田三成。

映画『関ヶ原』の主人公は、石田三成。
岡田准一さんが演じてますね。

豊臣秀吉を支えた豊臣政権の五奉行の一人
徳川家康を打倒するために挙兵した、西軍の実質的なリーダーです。
関ヶ原の合戦のとき、41才でした。
ちなみに、西軍の総大将は毛利輝元。このとき大坂城にいます。

実は。以前、石田三成が悪者扱いされてるドラマを観て、ビックリしたんです。
私にとっては、悪者じゃないんだけどな。

こどもの頃に読んだ、児童書の影響が大きいのかもしれません。
3杯のお茶(三献茶)や大谷刑部との友情など、乱世の活躍以外についても書かれてまして。
子供心に「戦国時代にも、こんな武将がいたんだなあ」って。他にも存在したのかどうか気になって、いろいろ観たり読んだりして。

関ヶ原合戦のキーマン、小早川秀秋。

豊臣秀吉の正室、北政所の甥っ子。
秀吉の養子だったこともあるんですが、五大老の小早川隆景の養子となり、小早川家を継ぎました。
東出昌大さんが演じてます。

映画の中で、小早川秀秋は石田三成から、朝鮮出兵での行動について責められるんです。
その場で、秀吉からも怒鳴りつけられ、
筑前52万石など、とんでもにゃあで。くそたわけにゃあ、越前の15万石が分相応だがや」と言われてしまう。

お裁きのあと。絶望してる小早川秀秋に、徳川家康がタイミングを見計らいつつ、言葉巧みになぐさめる場面がありまして。
天下分け目の戦いは、もう始まってるんだなとゾクゾクしてしまう。

関ヶ原の合戦のとき、19才だった小早川秀秋。
その時とった行動で、彼もまた後世、いろいろ悪く言われてしまうのです。
(戦国時代、今の成人式にあたる元服は、早い人で11才、遅い人だと20才頃。だいたい15才前後だったのでは?と言われています。)

His storyじゃない、History。

私には、歴史のことなら何でも相談したくなる、お師匠さんがおりまして。ありがたいことです。

お師匠さんいわく。
「歴史って言うのは、勝者によって作られるものでもあるから、敗者の視点で書かれた話も面白いよ」

なるほど。
現代人だって、いろんな顔を持ってますもの。
歴史上の人物も、いろんな面を持っていて、記録に残ってたり失われてたり。
価値観も、時代によって違うんでしょうね。

『関ヶ原』は、登場人物も多いし、早口だし、情報量も半端ない

教科書に載ってることも、載ってないことも描かれています。

どこまで史実で、どこからフィクションなのか。
もしかしたら、いつの日か、最新の研究や新解釈で、誰も知らなかった真相が解明されるかもしれません。

そんな、たわいないことを考えながら、二度三度繰り返し観てしまうのでした。

『関ヶ原』は

2017年に公開された、日本映画です。
監督・脚本は、原田眞人。
出演は、岡田准一、役所広司、平岳大、有村架純、滝藤賢一、東出昌大、伊藤歩、中越典子、大場泰正、中嶋しゅう、松角洋平、北村有起哉、麿赤兒、久保酎吉、堀部圭亮、山村憲之介、和田正人、音尾琢真、橋本じゅん、キムラ緑子、西岡徳馬、松山ケンイチほか。

原作は、司馬遼太郎の小説『関ヶ原』。
撮影は、柴主高秀。
アクションコーディネーターは、中村健人。
殺陣は、森聖二。
衣装は、宮本まさ江。
音楽は、富貴晴美です。

私の頭脳では、一度観たくらいじゃ、よく分からないところも多々ありました。
DVDやBlu-rayをご覧になるなら、日本語字幕を表示なさると、より楽しめるかと思います。
岡田准一さんが演じた石田三成は、官僚としての能力はもちろん、馬の扱いにも長けていて、文武両道に秀でた人。義に厚い、不器用な人でもあったのかな。