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「映画のタイトルは、重要だ」って感じること、ありませんか?
古き良き外国映画の邦題は、センスがあって、お洒落だなあと思うのです。
『パリで一緒に』は
1964年に公開された、アメリカ映画です。
監督は、リチャード・クワイン。
出演は、オードリー・ヘプバーン、ウィリアム・ホールデン、トニー・カーティス、ノエル・カワードほか。
原題は、『Paris When It Sizzles』。
脚本は、ジョージ・アクセルロッド。
1952年に作られた、フランス映画『アンリエットの巴里祭』の、リメイク作でもあります。
噂に高い脚本家リチャード・ベンソンは、執筆もそこそこに、滞在先のパリのホテルで興じる毎日です。
依頼された新作映画の締め切りまで、あと数日。
まだ映画のタイトルしか決まっていません。
そこに、タイピストのガブリエル・シンプソンが訪ねてきます・・・。
邦題『パリで一緒に』がつけられた理由のひとつ、かも?
原題を直訳したら、「パリで、それがジュージューいうとき」になってしまいました。
うーん、チンプンカンプンです。
なぜ、『パリで一緒に』なんて、趣のある邦題になったのでしょう?
ひとつ思い当たるのは、シンプソン嬢の表情です。
ベンソン氏が、ルームサービスに電話をする場面があります。
「ビフテキを2人前、いや4人前だ」
焼き方の注文が、とっても具体的で、私のお腹も鳴りそうです。
極上のワインに、デザートは野イチゴ。
シンプソン嬢は、そばでタイピングしながら、うっとりしています。
ふたりとも、ずっと働きづめで腹ペコだったのです。
「リックが嫌いだったけど、好きになりそうだわ」
シンプソン嬢が、オーダーを終えたベンソン氏に、かけた一言です。
あくまで私の考えですが・・・。
2人で一緒に、食事することは、幸せ。
これは、この映画のテーマのひとつなのでは?とも思うのです。
そして、この素敵な邦題がつけられたのかなと、勝手に深読みしてしまうのでした。
7月14日をメインにした映画です。7月のパリは、猛暑な年もあるし、なにより直射日光がキツイんだそうです。
「sizzle」には、「焼けるように暑い」とか「怒ってカッカしている」という意味もありました。
原題は「ジリジリするパリ」という意味なのかも知れませんね。