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途中まで「オードリー・ヘプバーンを、とんでもなく愛らしく描いた映画かな?」と思っていました。
まさか、他のところで爆笑するなんて!
これぞ、ロマンチックコメディな作品でした。
『パリで一緒に』は
1964年に作られた、アメリカ映画です。
監督は、リチャード・クワイン。
出演は、オードリー・ヘプバーン、ウィリアム・ホールデン、トニー・カーティスほか。
キーポイントは「劇中劇」
なかなかややこしい構成ですが、そこに面白さが詰まっているように思えます。
映画の舞台は、パリ。
軽快な音楽が流れるなか、颯爽と歩いてくるオードリーを、俯瞰で追っていきます。
印象的なオープニングです。
画面に集中してしまうのですが、後々いろんな伏線に繋がっていました。
ウィリアム・ホールデン演じるリチャード・ベンソンは、名うての映画脚本家。
良い意味でも悪い意味でも、名の通った人物のようです。
オードリー・ヘプバーン演じるガブリエル・シンプソンは、うら若いタイピスト。
粋で可憐で、なるほど天使のようですね。
二人のマシンガントークが、すごい。
ベンソン氏とシンプソン嬢。
初対面とは思えないような丁々発止を繰り広げ、とにかくしゃべりまくります。
・・・セリフを覚えるの、大変だったろうなあ。
有名な映画脚本家と、「映画の勉強になる仕事は嬉しい」と言うタイピスト。
言葉遊びのプロって、こんな感じなんでしょうか。
矢継ぎ早に繰り出される会話が、すごいんです。
「エッフェル塔を盗んだ娘」
新作映画のタイトルです。
脚本を依頼されたベンソン氏、タイトルだけは早々に思い付いたのですが、どんなストーリーで、どんな展開にしたものか。
大事なことは後回し、言い訳三昧で飲んだくれている(だけに見える)40代の男性です。
おまけに、機知に富んでいるシンプソン嬢に、感化されたのか?
はたまた、脚本が1行も出来ていないと呆れるシンプソン嬢に、良いところを見せたいのか?
ベンソン氏は、ノープランで「エッフェル塔を盗んだ娘」の口述を始めて、シンプソン嬢にタイピングさせるのです。
主人公は「ギャビー」と「リック」
劇中劇が始まります。
ギャビーに扮するのはガブリエル・シンプソン嬢です。
リックに扮するのは、リチャード・ベンソン氏。
例えば、マーガレットの愛称は、メグやマギーになるんだそうです。
リチャードなら、リック。
ガブリエルなら、ギャビー、なのだそう。
しかも、リックがギャビーに、ベンソン氏がシンプソン嬢に、メロメロなのが見え見えなのです。
なんともややこしい劇中劇です。